女の子の初節句、ひな祭り。雛人形を女の子のために飾ってあげる家も多いですよね。ですが、この雛人形。親のお下がりだとダメなのでしょうか？賛否両論あるようですが、一体何が本当かわからないですよね。
雛人形を親から代々受け継ぐべきか、新品を購入すべきか悩みどころ。色々な考えがありますが、ちょっと参考にしてみてくださいね。

初節句の雛人形はお下がりでも良い？

雛人形は一人に一つだから、お下がりはダメ！という考えと、
お下がりでもＯＫ。むしろ先祖代々女系で受け継ぐべきものだ！

という考えかたの二つがあります。どちらも正しいとも間違っているともいえないと思います。
両者の考えを見てみましょう。

・お下がりはダメ！！

雛人形はそもそも、女の子の幸せを願ったり、厄除けの意味を込めて、生まれた女の子一人に一つ贈るべきものです。
その雛人形はその女の子のお守りであり、身代わりでもあります。たとえば、何か厄があったときに、女の子の代わりに雛人形が引き受けてくれるのです。そのため、母親が子供の頃に貰ったお雛様は母親のもの。初節句を迎える女の子のものではありません。
母親にふりかかる厄を身代わりとして引き受けてくれた雛人形だから、その厄も娘である女の子に引き継いでしまうことになるので、お下がりはよくないのです。

一理、ありますよね。この理屈で行きますと、姉妹の場合も一人一つ必要となります。私は姉がいますが家には立派なお雛様が一台のみです。あまり気にしない親だったのでしょう。

続いて…

・お下がりでもＯＫ
雛人形は女の子の幸せを願って親が贈ってくれるものです。生涯大切にしたい宝物でもあります。母親である自分がもらい、今まで大切にしてきたお雛様。気に入っていて、愛着もある。そんなお雛様だからこそ、次は娘に引き継ぎたい。そんな気持ちだからこそ、お下がり、（というより受け継ぐ、という言葉のほうがふさわしいかもしれませんね）は良いのです。
また、お下がりがダメな理由は身代わり信仰（人の代わりに人形が厄を引き受けてくれる）というのは、地域によっても色々ならわしがあるようです。今までそんなことを知らずにきたのであれば、そういったならわしのある地域でなかったのかもしれませんね。
また、その人個人の宗教観や考え方もありましょう。

さらに、とても良いお雛様で先祖代々雛人形を母から娘へそしてまたその娘へと引き継いでいっている伝統がある家もあるようです。
そういう場合は伝統的なものでもありますので、必ずしもお下がりがダメとは言えないでしょう。

両者、どちらともうなずける理由がありますよね。
ただ、大切なのはあなた本人の気持ちです。
自分の娘の初節句に、娘の幸せを祈ってお雛様を贈りたい
それが根本の気持ちですよね。

なので、もしもあなたがお下がりしたいと思うお雛様に対してただ単に「お金がかかる」「きれいなのにもったいない」などそういった理由だけだったらなんだか悲しい気がしますが、「とても気に入っているお雛様だから娘に受け継いでほしい！」そんな気持ちからであれば、受け継ぐのもとても良いことのように思います。

また逆に、娘の幸せを願って娘のためのただ一つのお雛様を購入して贈ろうという気持ちも素敵ですよね。

つまりはすべてあなたの気持ち次第。
身代わり信仰のことが気になって悩むくらいなら新しいものを購入してあげてもいいかもしれません。

自分や娘さんにとって一番良い選択ができると良いですね。

雛人形の由来や起源は？

とは言っても、一生に一度の初節句。娘のためのお雛様選び。お下がりにすべきか購入すべきか悩んでしまいますよね。
簡単にお雛様、雛人形の由来や起源についてお話ししますので、これを参考にどうするか考えてみるのも良いかもしれません。

まずは、お下がりＮＧ派のおっしゃる通り、災厄をお雛様に移して、最後には流すというのが始まりでした。女の子が無事成人、嫁入りしたら、女の子の代わりに厄を受け取ってくれたお人形を供養ということ流すんですね。
ですが、それだけではありません。ずっと昔、雛人形は上流階級の貴族の女性しかもっていませんでした。庶民には関係のない話だったのですね。ですが、時代がたつにつれて、段々と庶民にも広がるようになってきました。美しく、高貴で幸せな人形を飾ること。それは女性の幸せへの夢や憧れを表現しているのです。つまり、雛人形は女性の宝物であり、お守り。成長を見届けてくれるものであり、財産でもあります。つまり、女の子が成長したあとは、役目も終えることとなりますね。そしてそこから、災厄も引き継いでしまうからお雛様を引き継ぐのは良くないというような話になっていくのです。

諸説あるとは思いますが、ひとつ、参考にしていただければ幸いです。
個人的には、お雛様を引き継ぐのは悪くないと思っていますが、その際保存状態が良く、傷やシミがないことは確認したほうが良いかと思います。
やはり、女の子の宝物。きれいなものが一番ですよね。

まとめ

お雛様を受け継ぐか、新品を購入するか、決まりましたでしょうか？
悩みどころだとは思います。
また、大事なことですが、旦那さんの両親、また自分の両親の考え方も聞いてみるのも良いかもしれません。受け継ぐことに心よく思ってない人がいる可能性もあります。
産まれてきてくれた自分の娘の初節句のお祝い。家族で不愉快な思いをする人のいない選択ができるといいですね。